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2019.04.12マンションの大規模修繕工事の目安は?

建物の安全性・快適性・資産価値を保つ為には定期的な修繕工事を行うことが不可欠ですが、どれぐらいの周期で行われるものなのでしょうか。マンションの大規模修繕工事は12年周期で考えられることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。マンションの劣化度合い・建物の構造・管理状態などにより違ってきます。

2000年以前の高度成長期には10年周期で3回の大規模修繕工事が主流でした。しかし、その後のマンション市場は価格や管理費・修繕積立金もできるだけ安く設定しなければ売りにくい状態へとなり、計画通りに大規模修繕工事を行うことが難しくなってきました。そこで、国交省は12年周期というガイドラインを出してきました。

鉄筋コンクリート造りのマンションは地震にも強く、耐久性・断熱性に優れており12年で修繕が必要になることは、よほどの事がない限りないでしょう。しかし、現在主流になっているタイル張りは施工技術によっては数年で劣化が進み浮きや剥がれが起こる可能性があります。建築基準法で、築後10年を経過した外壁がタイル張りなどのマンションは3年以内に外壁の全面打診調査を行う必要があると定められています。全面打診調査対象となる外装仕上げ材としてはタイル・石張り・モルタル等となっています。まずは、目視による劣化損傷状況の確認を行い、手の届く範囲の打診調査をし、浮きの有無を判断します。異常が認められた場合や竣工・外壁改修等後10年を超えてから最初の調査では、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分を全面的に打診等により調査しなければなりません。

マンションの大規模修繕工事を実施する場合は、バルコニー・ベランダも工事を行うケースが多いです。バルコニー・ベランダに観葉植物を置いている人は多いと思いますが全て撤去する必要があります。BS・CSアンテナを設置している場合は、作業の邪魔になるので撤去させられます。この撤去作業は居住者が行わなければいけません。各部屋の居住者が自由に使用できますが、そこはあくまでも共用部分になります。撤去作業は全て自分でやらなければいけないことを頭において使用しましょう。